こだわりの木材
襖や屏風の下地に使用される材料は、国産の杉材以外に他なりません。丸太のほんの一部分しか取れない部位を仕入元、当工房とで二度天然乾燥したものを使用しております。日本では手すき和紙が無形文化財として評価をうけるなか、原材料や後継者不足という問題を抱えております。当工房の現地仕入元も同じように深刻な問題を抱えており材料の確保問題が急務となっております。
桧材
朱里桜材
栓材
シオジ材
チーク材
桧材
木肌材
米ヒバ材
国産の木材に対する問題
襖や屏風の材料である国産の杉の木が入手困難となっているのはご存知でしょうか?
近年では日本古来の伝統的な製法による和紙が、原料生産を含め生産者の減少(小規模な家内工業的施設が殆どのため)による供給の減少が危惧されているのを知る方は多いと思いますが、同じようにその和紙を貼る障子や襖の土台となる国産の杉も入手が困難になってきています。
円安に伴う外材高騰や、消費増税の駆け込み需要等で、一転して、原木丸太及び製材品等の価格が軒並み値を上げて、国産の材木がなかなか手にはいりません。
杉の内側の赤み部分は建築材料として使われていて外側の白み部分を襖などに使いますが、これは外材では全く使えないのです。
京桐工芸では奈良県の吉野の杉を材料として代々こだわりをもって使ってきていますが、
最近、何処に出向いても、林業の深刻な人手不足を耳にします。奈良県十津川村においても、村としては国内最大の資源量を誇りながら「きこりさん」の不在により、年間僅か5000㎥程度の素材生産実績しか残せないでいるそうです。
京桐工芸ではこの問題を随時発信していこうと思います。